新業態へチャレンジし、お肉を提供する立場としてお肉を健康的に食べる“正しい知識と食”を提案することをコンセプトに生まれた日本初出店のデリ ” Meat UP !! “
今回デザインを担当した中でキーワードとなったのが、「カフェのような、デリを作りたい」という強い要望があり、手探りで組み立てていく難しさがあった。
全てを自分たちで好きにデザインできるものではなく、フードコート内の縛り(レギュレーション)を守りながら計画を立てていくことになる。テナントの規模は小さくても、その中に全てを凝縮していかなければならず、ブランドイメージを押し出すには限られたスペースで表現しなければならなかった。
認知度ゼロからのスタートでは、目立とうとして門構えが派手になりがちですが、施設の環境との調和はもちろん、あくまでも売り出したいのは商品。インテリアデザインとはそれを引き立たせるお皿だと考える。
配慮しなければならないところは、商品が並んだ時にみやすい高さ、陰影のあるライティング、醸し出す匂いも要素として落とし込まなくてはならない。
正面のカウンターの一本の光のラインは、シンプルな中にも見える長さと、木目の質感を立体的にみせるアイキャッチとする。
天井から吊り下がるオリギナルのペンダント照明は、弱々しい光を放ちながら空間を和らげる効果を持たせた。真鍮製のソケットもチョイスしたのも狙いの一つである。
正面の展示の土台にもドラム缶を使いペイント+ロゴマークで堅苦しくなりがちなショーケースに遊び心をミックスさせる。
自己表現をしながらも、他のテナントととも調和を測る難しさがあり、今後デリカとしてのブラッシュアップを期待に込めた物件となった。
下記に記載のものは工事着工前にイメージCGとしてクライアントに提出したものである。
竣工後と比べてもほぼ相違ない仕上がりで、施工時にも仕上げの確認ができ、完成に近づにつれイメージが具現化していく様は
現在の技術の素晴らしさを改めて実感するものであった。